【土・種・人 ともにあゆむ1年】
(ファーム伊達家の自然栽培体験イベント)
第4回 「草取り②・えん麦種まき」
2019年6月29日(土)9:30~15:00
第4回は草取りとえん麦の種まきでした。
3週間前に草取りをしましたが、また草は生えてきます。
みんなでまいた大豆とひまわりは順調に育っています。
今回も前回に続いてホーという道具を使って草を削っていきます。
最初は少しおしゃべりしながらでしたが、だんだんみなさん無言になって、
集中して(あるいは思索にふけりながら?)草削りを楽しんでいました。
途中、気分転換と休憩をかねて畑をぐるっと一回り。
6月も下旬になり、ズッキーニの花が咲いていたり、インゲンが支柱に巻き付いてつるをのばしていたり、だいぶ賑やかになってきた畑を見て回りました。
そして作業続行。
あっという間にお昼になりました。
このイベントはお昼ごはんは各自持参なのですが、ファーム伊達家からもごはんとおかずを少しご用意しています。できるだ畑で採れたものをだしているのですが、今回は赤飯とサラダ。
赤飯の理由は後ほど。
サラダは、畑で採れた水菜、ルッコラ、大豆、虎豆に玉ねぎドレッシングをかけて。
午後からはえん麦の種まき。
ひまわりの間に、「ごんべえ」という種まき機を使って種を播いていきます。
1人1列を担当して、順に種をまいていきました。
ひまわりもえん麦も土づくりのために育てているのですが、一般的に言われる「緑肥」とはちょっと違った発想で使っています。
「緑肥」は一般的に、畑に投入され作物が吸いきれなかった肥料分が水に溶けて流れていってしまわないように、肥料分の吸収力が強いものを植えて植物体に蓄積し、それを青いうちに畑にすき込んで、そのあとに植える作物の養分としてつかうことにより、新たに投入する肥料を減らすことを目的として使われます(他にも目的はありますが。)。
自然栽培では、過去に畑に投入されて表層部分に残存している養分を減らしていくことが重要だということが判っています。
さらに、最新の研究により、肥料を投入せず、しかし、収穫量の多い自然栽培の畑では、作物が根を深くはっていること、表層の養分は少ないが、深く張った根が広範囲から養分を集めていることが判っています。
そのような畑を目指していくために、課題となることは二つ。
① 土が固くて作物の根が入りにくいところを柔らかくしていくこと
② 表層(0~2,30センチの深さ)の養分を減らしていくこと
ファーム伊達家では、この二つの課題を解決することを目標に、根が深く張り、養分吸収力の強いひまわりにさらにえん麦も加えて、土壌を改善することができないか実験しています。
秋に再び畑に1mの穴を掘って、土がどのように変わったか観察する予定です。
もし、これが成果をあげれば、短い年数で確実に自然栽培への転換がはかれるのではないかと考えています。
えん麦の種まきのあとは、みんなでさくらんぼ狩り。
昨年移転してきた藤野の畑には、前の所有者である92歳のおばあちゃんから引き継いださくらんぼの木があります。ファーム伊達家では、これを自然栽培で未来につないでいきたいと考え、昨年から肥料の投入、農薬の使用を辞めています。
昨年は、実にも葉にも虫がたくさんついて収穫ゼロ。
今年も虫はついていますが、収穫してみるときれいな実もあって、少しですが販売もしています。
参加者の皆さんは脚立に上って、虫がいないか確認しながら、1つ1つ丁寧に収穫して、ときどき口に入れて、さくらんぼ狩りを楽しんでいました。
収穫のあとは選別。さくらんぼは実が小さい分、作業は細かいものになります。ちょっとでも傷のあるもの、虫食いのあるものを厳しくチェックしていきます。
皆さん初めての体験で「これたくさんやるのは大変な作業だね~」といいながら丁寧に作業をして、選別したさくらんぼは分けて持ち帰っていただきました。
そして、恒例のおやつタイム。
今回は、ファーム伊達家の畑で採れたイチゴ(もちろん無肥料無農薬)を使った手作りバースデイケーキを用意して、家族で参加してくれている4歳の女の子の誕生日をお祝いしました。(赤飯の理由はこれです。)
このファーム伊達家の畑でご縁がつながった皆さんで「♪Happy Birthday」を歌いました。
照れてる女の子は歌い終わると「ウルサーイ!」と一言。もちろん満面の笑顔で。みんなも笑顔になり、楽しいひと時でした。
みんなでケーキを食べて、終了となりました。
気が付けばもう7月。これからさらに作物の成長はグングンと加速していきます。
次回は8月。夏野菜が採れているころです。
次回を楽しみにしながら、皆さん帰路につきました。
参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
次回は第5回「畑の見学・ランチタイム」です。農作業も少しします。
8月4日(日)9:30~15:00
単回参加のお申し込みは前日の正午まで受け付けております。
詳しくは2019土・種・人 参加者募集をごらんください。
お問合せ、お申し込みはお問い合わせから。
【今後のスケジュール】
⑤ 8/4(日)9:30~15:00 畑の見学・ランチタイム
⑥ 9/14(土)9:30~15:00 枝豆収穫・自家採種
⑦ 10/5(土)9:30~15:00 ひまわり脱穀・大豆収穫
⑧ 10/26(土)9:30~15:00 大豆脱穀・穴掘り調査
⑨ 12/7(土)10:00~14:00 豆腐作りレッスン・豆づくしランチ
(⑨豆腐づくりレッスン・豆づくしランチは畑の作業に参加した方対象です)
イベントReportへ(過去のイベントの様子がご覧いただけます。)