今年は積雪が少ないとは言え、畑にはまだ雪が残っています。
そんな中、家の中では今年の作付に向けて種まきが始まっています。
最初にまくのは、ナスとピーマン。
ナスが発芽してきました。
ファーム伊達家のナスは「真黒ナス(しんくろなす)」という古くからある固定種です。世界で最初の交配種(F1)野菜は「埼交ナス」という品種で、この親が「真黒ナス」です。
埼交ナスは大正13(1924)年に作られた品種なので、「真黒ナス」はそのずっと前からあった品種です。
ファーム伊達家では南区豊滝で新規就農した時に種を買い、13年間、毎年自家採種。昨年、藤野で初めて自家採種しました。
これから毎年自家採種していくことで、この土地になじみ、自然栽培の種として力を発揮してくれるのを楽しみにしています。
さて、このナスの発芽、実際に育苗箱の土に種をまく前の工程があります。
それは種を湿らせたサラシに包んでポケットに入れて温めることです。
ナスとピーマンは発芽適温が高いので、体温で温めて発芽を促します。寝てるときも、起きてる時もポケットに入れて温めます。
本来ナスは暖かいところで発芽したいはずで、でも外の気温が上がるまで待っていては、収穫を迎える時期が遅くなってしまうので、外はまだ雪が積もっている寒い時期に、無理を言って?目覚めてもらう必要があります。発芽に必要な温度を確保するためには、ウチのような小規模農家にはピッタリのやり方だと思っています。
その前に水につけて、たっぷり水を吸わせる、というのが始まりです。
その前は、昨年秋の種採りです。
こうして作業としては毎年同じ事を繰り返していきますが、年々この土地で、無肥料で育つ真黒ナスになっていくのだと思います。
昨年は、雪が降るのが遅かったので、長く収穫できました。今年は少し種まきを早めて、昨年よりも早く収穫が始まるよう、外ではビニールハウスの準備をしています。
美味しい真黒ナスをたくさんいただけるよう、お世話していきたいと思います。